うそラジオ Podcast 松任谷由実はじめました

***** クロバース *****

「四ツ谷から福生までの駅、全部言えるよ!四谷・新宿・中野・高円寺・阿佐ヶ谷・荻窪・西荻窪・吉祥寺・三鷹・武蔵境・東小金井・武蔵小金井・国分寺・国立・立川・西立川・東中神・中神・昭島・拝島・牛浜・福生!! ねっ!!」
出発地の四ツ谷駅から乗車して数分後、ユーミンは早くも興奮していた。ユーミンが・・というよりユーミンの脳が興奮していたのだと思う。なぜならもう何十年もこの電車に乗ってないはずなのに、駅名がエクトプラズムみたいに次から次へと出てくるのだ。
東京に住んでいない人にとっては、これらの地名を聞いてもピンと来ないと思うが、多感期のユーミンちゃんは、福生からそう遠くはない実家のある八王子から四ツ谷まで、ある期間せっせと通ったかなり思い出深い路線なのだという。
「国立(くにたち)って名前の由来はね、国分寺(こくぶんじ)と立川(たちかわ)の間にあるから国立っていうんだよ。ほら、漢字が半分ずつでしょ? え?今は西国分寺駅がその国立の前に入ってるの? ・・・・昔はなかったと思うけど・・・」
調べてみると、西国分寺駅は1973年にできたらしい。ユーミンが通っていた頃はなかったはずだ。さすが記憶の圧力鍋・松任谷由実である。
懐かしい風景がでてくるたびに、
「あ、あそこにナベプロの寮があったんだよ」 (ってどこ?)
「あそこらへんにジャズ喫茶があったはずなんだけど・・・」 (あそこらへんってどこ?)
「あー、あそこには確か・・・」 (今度はなに?)
と、ユーミンの中では当時の風景が大波として次々と押し寄せていたようだ。
そういえば、福生うそロケ放送で、途中で靴を買って履き替えた・・・という話が出ていたが、そのふたつの靴こそ、大人になったユーミンとあの頃のユーミンの象徴ともいえる気がした。
といっても、今でも古い靴を気軽に履いてしまうユーミンだから中身は変わっていないのだろうけれど。